オフィスの火災対策、本当に大丈夫?
日本では「オフィスビルは耐火構造だから火災は起こりにくい」と考えられがちですが、首都直下型地震が発生した場合、オフィス火災のリスクは決して低くありません。
特に、パソコンやプリンターなどの電気機器の「タコ足配線」が火災の原因になることをご存知でしょうか?
また、高層ビルは耐火構造がかえって仇となり、火災発生時に煙突のように内部に煙が充満する という危険性も指摘されています。
今回は、首都直下型地震とオフィス火災の関係、そして今すぐできる火災対策 について詳しく解説します。
1. 首都直下型地震でオフィス火災が起こる理由
首都直下型地震が発生した場合、オフィスで火災が発生する可能性は非常に高いとされています。その主な原因は以下の3つです。
① 地震の揺れによる「電気火災」
- 地震の揺れによってコンセントが抜けかけたり、コードが断線してショート することがあります。
- 電源が入ったままのパソコンやプリンターが転倒し、コードが破損して発火 するケースもあります。
- ブレーカーが一時的に落ちても、復旧時に過電流が流れてショートすることがある ため、揺れの後も油断できません。
② タコ足配線による過熱・ショート
- オフィスでは、パソコン・モニター・プリンター・電話機・充電器など、多くの機器が電源タップに集中 しています。
- タコ足配線の電源タップが過負荷になり、発熱 → 発火する危険が高まります。
- 地震の影響でコードが絡まると、通気性が悪くなり発熱しやすくなる のもリスクの一つです。
③ 高層ビルの構造が「煙突」のように機能してしまう
- 高層オフィスビルは耐火構造になっていますが、そのために火が外に逃げず、内部に煙が充満しやすいのが特徴です。
- 火災発生時には、エレベーターシャフトや階段が煙突のような役割を果たし、煙が上階へ一気に広がることがあります。
- 高層階にいる人ほど、煙に巻かれて避難が困難になるリスクがある のです。
2. 今すぐできるオフィスの火災対策
オフィス火災のリスクを減らすために、すぐにできる対策 を紹介します。
① タコ足配線を見直す
- 電源タップはなるべく使わず、コンセントに直挿しする
- 複数の高電力機器(パソコン、プリンターなど)を1つのタップにまとめない
- 電源タップのワット数(W)を確認し、使用量が許容範囲内かチェックする
② 耐震対策を行う
- デスクの下に「コード整理ボックス」を設置し、揺れでコードが抜けるのを防ぐ
- PCやプリンターが転倒しないように固定する
- コンセント部分に耐震用のストッパーを取り付ける
③ 定期的に「電源周りのホコリ掃除」をする
- コンセント周りのホコリを掃除し、トラッキング火災を防ぐ
- デスクの下やケーブル周辺にホコリが溜まっていないかチェック
- 電源タップの差し込み口に「ホコリ防止カバー」をつける
④ 地震発生時の「電源管理ルール」を決める
- 地震の揺れを感じたら、可能な範囲で電源を切る
- オフィスのブレーカーの位置を確認し、停電時・復旧時の対応を決めておく
- 夜間や休日は、不要な電源タップを抜いておく
3. まとめ:オフィス火災を防ぐために、今すぐ点検を!
首都直下型地震が発生した場合、オフィスでは「タコ足配線」「地震によるショート」「煙突効果による煙の充満」が火災の大きな要因になります。
✅ 今すぐできる対策チェックリスト
- 電源タップを整理し、過剰なタコ足配線をやめる
- PCやプリンターのコードを固定し、地震時に抜けないようにする
- ホコリが溜まらないように定期的に清掃する
- 地震発生時の電源管理ルールを社内で共有する
地震対策は「揺れに耐えること」だけではなく、「火災を防ぐこと」も重要です。
オフィスの電源周りを今すぐチェックし、火災リスクを最小限に抑えましょう!
この記事を通して、オフィスの電気火災対策の重要性を少しでも伝えられたら嬉しいです!